輸入ビジネス全般

輸入が禁止されているもの

投稿日:2015年10月18日更新日:

Amazonに商品を登録・出品する以前に、仕入れる段階で輸入して大丈夫な商品か判断する必要があります。

武器だったり麻薬だったり、そういったものは常識的に考えて輸入しようとする人はいないと思います。しかし、中には知らなかったけど実は輸入が禁止されてる商品で、転送会社でストップがかかったり、税関で留められてしまったり、そういった可能性がないとも言い切れません。

今回はそのような事態を避けるため、輸入が禁止されているものについてお伝えしようと思います。

輸入ビジネスの本などはそのあたりもカバーしているものが多いと思うのですが、ネット上で売られる情報商材などは言及しているものが少ないように思います。

知らない間に法を侵してしまうことが一番怖いので、しっかり覚えておきましょう。

 

関税法

輸入禁止品目について定められているのが関税法になります。
関税法によって輸入が禁止されているのが、以下の品目です。

1.麻薬及び向精神薬、大麻、あへん及びけしがら並びに覚醒剤(覚せい剤原料含む)並びにあへん吸煙具
2.拳銃、小銃、機関銃及び砲並びにこれらの銃砲弾並びに拳銃部品
3.爆発物
4.火薬類
5.化学兵器の禁止及び特定物質の規制等に関する法律に規定する特定物質。
6.貨幣、紙幣若しくは銀行券、印紙若しくは郵便切手又は有価証券の偽造品、変造品及び模造品
7.公安又は風俗を害すべき書籍、図画、彫刻物その他の物品
8.児童ポルノ
9.特許権、実用新案権、意匠権、商標権、著作権、著作隣接権、回路配置利用権又は育成者権を侵害する物品
10.不正競争防止法第2条第1項第1号 から第3号 まで、第10号又は第11号に掲げる行為を組成する物品

▼2に引っかかる商品
・スコープ、ホルスター、ライト、ポインター、タクティカルベストなど

▼7に引っかかる商品
・ヌードなど裸体がのった美術書、写真集、DVD

▼9に引っかかる商品
・偽ブランド品、コピー商品、海賊版DVD(商標権、著作権)
・ビクター、コロンビア、electorola、HMV, victrola、コンバース社などの商品(商標権)

輸入ビジネスをする上で一番気をつけたいのが9の偽ブランド品やコピー商品です。

欧米輸入は中国輸入に比べて偽ブランド品やコピー商品を目にする機会はずいぶん少ないのですが、それでもAmazon.comやeBayなどでたまにこれ偽物じゃないか?という商品を見かけることがあります。

特にeBayは中国、香港などからの出品商品はすべて疑ってかかってほうが良いような状況です。
また中国や香港以外の欧米出品者であっても、中国から仕入れた偽物商品を出品している場合もあり、一概に欧米出品者だから大丈夫という訳でもありません。

eBay偽物
↑こんな感じでeBayにケイト・スペードのiPhoneケースの偽物が普通に中国から出品されています

今年の6月末からeBayの商品登録時にUPCなどの商品コードを登録する流れになっているのですが、まだ現在は必ずしも商品コードを登録しなくても商品登録できるようです。

ですので、ブランド品などを輸入する場合はeBayからの購入はなるべく控えて、公式ショップなどから購入するべきです。

↓eBayや中国のECサイト経由で輸入された偽物商品は日本のAmazonで沢山売られています。

ポール・スミスの偽物iPhoneケース
amazon偽物ポール・スミス

 

シャネルの偽物
amazon偽物シャネル

モスキーノの偽物iPhoneケース
amazon偽物モスキーノ

必ずしもすべての偽物商品が税関でストップされるわけではなく、すり抜けてしまうものもあるようです。

偽物を出品した場合はアカウント一発停止の可能性が高いですし、何より法を破っていますので、罰則を科される可能性もあります。
儲かりそうだからといって危ない橋を渡るのは絶対やめましょう。

上記のようなブランド商品以外にもディズニーグッズ系も偽物が多いと感じるので、eBayやAmazon.comで仕入れる際はぜひ気をつけてみてください。

→知的財産の輸入差止申立情報
→あなたの輸入・販売する商品は、3つの条件を満たしていますか?

 

 

外為法(外国為替及び外国貿易法)

外為法でワシントン条約の対象となっている、絶滅の恐れのある動植物およびこれらのはく製、これらを使用して作られたコート等衣類、ハンドバッグ、ベルト、靴、細工品、漢方薬などは輸入できません。

加工品・製品(具体例)
・毛皮・敷物:トラ、ヒョウ、ジャガー、チーター、ヴィクーニャ(ラクダ)
・皮革製品(ハンドバッグ、ベルト、財布等):アメリカワニ、シャムワニ、アフリカクチナガワニ、クロカイマン、インドニシキヘビ、オーストリッチ
・ギターなどの木製部品を使用する製品:マホガニー、ローズウッド
・象牙製品:インドゾウ、アフリカゾウ
・はく製・標本:オジロワシ、ハヤブサ、ウミガメ
・アクセサリー:トラ・ヒョウの爪、サイの角
・漢方薬:じゃこう鹿エキス、トラの骨、クマの胆、サイの角等を含有する薬等
・食品:天然(野生種)バニラ

→ワシントン条約
→日本への持ち込みが規制されているもの(代表例)

 

銃刀法(銃砲刀剣類所持等取締法)・軽犯罪法

銃器や刃物などの武器は銃刀法によって、
警棒、ヌンチャク、メリケンサックなどの武器として使える可能性のあるものは軽犯罪法によって輸入できません。

(定義)
第二条  この法律において「銃砲」とは、けん銃、小銃、機関銃、砲、猟銃その他金属性弾丸を発射する機能を有する装薬銃砲及び空気銃(圧縮した気体を使用して弾丸を発射する機能を有する銃のうち、内閣府令で定めるところにより測定した弾丸の運動エネルギーの値が、人の生命に危険を及ぼし得るものとして内閣府令で定める値以上となるものをいう。以下同じ。)をいう。
2  この法律において「刀剣類」とは、刃渡り十五センチメートル以上の刀、やり及びなぎなた、刃渡り五・五センチメートル以上の剣、あいくち並びに四十五度以上に自動的に開刃する装置を有する飛出しナイフ(刃渡り五・五センチメートル以下の飛出しナイフで、開刃した刃体をさやと直線に固定させる装置を有せず、刃先が直線であつてみねの先端部が丸みを帯び、かつ、みねの上における切先から直線で一センチメートルの点と切先とを結ぶ線が刃先の線に対して六十度以上の角度で交わるものを除く。)をいう。

エアガン、刀剣、ナイフ、アーミーグッズ、クロスボウ、及びその他に取り付ける部品、
ペイントボールガンなどもこれらの法律に引っかかり輸入できません。

また模造刀(金属製かつ刀剣類に著しく類似するもので内閣府令に定めるもの)なども規制されます。
例えば映画やゲームなどのグッズです。

ロードオブザリングやゼルダの伝説のグッズの模造刀など規制された事例があります。

また軽犯罪法に違反している可能性があるものとしてタクティカルペンがあります。
過去に輸入差し止めの措置がとられた事例があり、輸入販売には注意が必要です。

タクティカルペン
Amazonでも販売されておりよく売れているようですが、軽犯罪法に触れると判断され規約違反になったのか、出品停止措置が取られたことが
上図出品者数の減少から判断できます。

武器となりそうなこのような商品についても十分注意して下さい。

 

航空法及び国際航空運送協(IATA)の「危険物に関する規則」が対象とする物品

可燃性、危険性がある危険品は飛行機で輸送できません。

危険品
爆発性または易燃性のもの、人に危害を与える、他の搭載物や機体に損傷を与える、あるいは飛行機の運航に支障を与えるおそれのある物品は、危険品として輸送できないものと、適切な梱包と数量制限により安全が確認できれば輸送可能なものがあります。

危険品貨物には、一般的に爆薬、花火などの火薬類、喫煙用ライターなど高圧ガス、硫酸、塩酸などの腐食性液体、石油、ベンジンなど引火性液体、硫黄など可燃性固体、殺虫剤など毒物、放射性物質、酸化性物質、その他の有害物質が含まれます。また、航空機の計器を狂わす磁性物質も航空機への搭載が制限されています。

危険品に準ずる品目として取り扱われるものとしては、エアゾール、バッテリー、殺虫剤、ドライアイスなどがあり、梱包、重量規制、ラベリングに十分な注意が必要です。

危険品として具体的に以下のようなものがあります。

火薬類:花火、クラッカー
高圧ガス:スプレー缶、ライター用補充ガス、ダイビング用ボンベ、カセットコンロ用ガス、ガスライター
引火性液体:香水、オイルライター、ライター用燃料、ペイント類、アルコール、ガソリン、マニキュア、アロマオイル、接着剤
可燃性物質:炭、マッチ
有害物件:ラジコンヘリ等のエンジン、ドライアイス、磁石、エアバックモジュール、ストーブ等
酸化性物質類:小型酸素発生器、過酸化物/漂白剤、ヘアカラー等
毒物類:殺虫剤、農薬等
腐食性物質類:液体バッテリー、水銀

輸入ビジネスをはじめたばかりのころ、ソーダストリームという家庭用炭酸水メーカーを輸入しようとしたことがあったのですが、
危険品ということで輸入できないことがありました(*食品衛生法にも引っかかります)

ソーダストリーム

あとは有名なところだと、ジッポなどがオイル入りのままだと航空便で輸送できません。
最初のころはわからず失敗をしました。

アウトドアメーカーのオイルを使用したランプ、ランタンや、アルコールを含んだ養毛剤なども引火性液体のため飛行機に載せられません。

リチウム電池単体は無理ですが、電化製品に装着されている(内部に埋まっている)場合は輸送が可能です。ただ、転送する会社によって違いがあるのでそこは必ず確認して下さい。

→航空貨物として輸送できないもの、特別な条件が付くもの
→電池の輸入手続き

 

まとめ

売れると考えて仕入れようとしても、各種法律、規制で日本へ輸入できないものがあります。
それらの決まりを知っていることで、失敗を防いだり手間を省くことができます。
商売は儲け”続ける”ことが重要ですので、上記の決まりは守って輸入ビジネスを頑張りましょう。

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管理人:おると


2010年に某電機メーカーに就職するも2012年2月に体をこわし休職。

休職中に出会った輸入ビジネスで独立起業を決意。 2013年3月会社を辞め起業。

将来の夢は、地元でブックカフェを開くこと、猫とまったり暮らすこと。

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